珈琲と情報:2

どんな本(雑誌?)を見たか判りませんが正しく情報から来る味への期待感と判断です。私は「情報源から取り寄せて飲めばいいのに」と思ってしまいます。質問者は期待通りの味に満足することでしょう。当店のメニューでブレンドは番号で名付けています。なぜならば「モカブレンド」と書いたとするとその文字情報は脳から過去の味を検索、比較し、飲んでもいないのに味覚を判断されてしまう。お互いに非常に残念だからです。

私は名の通った店で修行したわけでもなく、誰かを師事したわけでもなく、焙煎も独学で行いましたので、無名である私の「情報から来る味への期待感」そのものに期待していません。最低限の情報公開だけで後は飲んでくださる方に判断してもらうように努めています。結局の所、私が美味しいと判断したものしか提供していませんので味の押し売りであることは事実です。・・・ほとんどのお店が結局の所そうだと思いますが中にはユニークなお店もあって自身の味覚を丸投げした「これは師匠の所から取り寄せた云々・・」といったお店が存在しますが、自分の味を提供したいから独立したんじゃないの?と思ってしまいます。このように提供する側の味覚すらも情報は支配しています。でも好きな食べ物ならあまり惑わされないかもしれませんね。私はトマトが好物ですが、見た目が美味しそうでトレサビリティー(産地、生産者が明記されている)のハッキリしている商品を購入し、食べてみたところ「・・おいおい、写真で顔まで出しちゃってるけど大丈夫か?」と生産者の今後を心配してしまう商品に当たるときがあります。今後その顔写真の商品は手に取ることはありません。間違えて買うことがなくなったという利点はありますが。

情報で安心させることは商品を販売する上での戦略とも言えそうです。珈琲では「有機栽培」「スペシャルティーコーヒー」「フェアトレード」等、肩書きが多くありますが私の選択基準は飲んでみて美味しいか?ウチの商品として有意義か?で判断しています。

2010 9月掲載